目次
下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)とは、下肢(脚)の静脈が膨らみ、太くなって瘤(こぶ)状に浮き出る病気です。静脈は、体の隅々に行き渡った血液を心臓に戻す役割を果たす血管を指します。この機能が年齢とともに低下し、特に静脈内の弁が劣化して正しく機能しなくなることで、心臓に戻るはずの血液が逆流するようになる点が主な原因といえるでしょう。
また、下肢は心臓から遠い位置にあるため、重力の影響を受けやすく、人が立った姿勢で生活することもこの病気の発症に関係していると考えられます。家族に下肢静脈瘤の既往がある場合、同様の症状が現れる可能性もあり遺伝的な要因もあります。
下肢静脈瘤の初期症状
初期段階では、以下のような症状が見られることがあります。
特に夕方や長時間の立ち仕事の後に顕著になることが多いです。
足の痛み | 特に長時間立ったり歩いたりした後に現れることが多いです。 |
血管が浮き出る | 心臓に戻るはずの血液が逆流してしまうことで血管が浮き出てしまいます。 |
こむら返り | 明け方、布団の中で起こることが特徴で、静脈瘤がまだ軽症のときに起こりやすく、症状が進行すると次第に起こらなくなります。 |
皮膚の変色 | 静脈が膨らんでいる部分が青や紫色になることがあります。 |
皮膚の硬化 | 繰り返し発生する腫れや痛みにより、皮膚が硬くなることがあります。 |
下肢静脈瘤は放置して大丈夫?
放置していても直接命に関わるようなことはありません。
足を切断しなければならない等ということもありませんが、勝手に治るということもなく、進行性の病気です。
少しずつ症状が悪化し皮膚の状態が悪くなり、皮膚炎になります。
最悪の場合「潰瘍(かいよう)」という状態になり、皮膚がなかなか再生しなくなります。 潰瘍となると強い痛みが出て治療が困難となってしまいます。
下肢静脈瘤の治療法
生活習慣の改善(定期的な運動や足のマッサージ)、医薬品の使用、または手術が行われることがあります。
根本の原因が血管の老化なので再発する可能性もあり、根治は難しいとされています。

当院ではベッセルフロー(体外式圧迫療法と幹細胞培養上清点滴の組み合わせ治療)により、血管そのものの再生を促進する根本治療を行います。
手術は行わず入院も不要のため、患者様の身体に負担をかけずに治療を行うことが可能です。
下肢静脈瘤の予防には
下肢静脈瘤を予防するためには、日常生活での工夫が重要です。
適度な運動 | 定期的なウォーキングやストレッチで血流を促進します。 |
体重管理 | 適正体重を維持することで静脈への負担を減らします。 |
長時間の同じ姿勢を避ける | 定期的に立ち上がったり、歩いたりすることを心がけましょう。 |
足を高くする | 休息時に足を高くすることで血液の戻りを助けます。 |
下肢静脈瘤についてよくある質問
-
下肢静脈瘤に気を付ける上で食べない方がいいものはありますか?
-
脂分や塩分が過剰な食事には注意しましょう。
-
デスクワークだと下肢静脈瘤になりやすいでしょうか?
-
同じ姿勢で長時間座っているとふくらはぎの筋肉が活動しない為、リスクは高まります。こまめに足首を曲げる運動でも有効です。
-
下肢静脈瘤による痛みは酷いのでしょうか?
-
一般的には下肢静脈瘤による痛みは激しいものではありません。なので放置しがちですが、自然治癒することはないので早めにクリニックにご相談ください
-
治療後再発する可能性はありますか?
-
生活習慣や老化により再び症状が再発する可能性はございます。
-
手術をする場合とどちらが治るのが早いですか?
-
その方の症状に応じて異なります。まずは診察させていただきますのでお気軽にご来院ください。